「また人が辞めた…」そのお悩み、原因は給与じゃない。中小企業が陥る”人事の3つの沼”と劇的な脱出法

「また人が辞めた・・・」 そのお悩み、原因は給与じゃない。
目次

「採用」「育成」「制度」という“3つの人事の沼の正体と、劇的な脱出法

「求人を出しても、誰も来ない」
「やっと採用した若手が、すぐに辞めてしまう」
「社員のモチベーションが低く、社内に活気がない」

もし、貴社がこのような課題を抱えているなら、その原因を「うちは中小企業だから仕方ない」「給料が安いからだ」と諦めてしまっていませんか?

しかし、それは大きな誤解かもしれません。
多くの中小企業は、知らず知らずのうちに“「採用」「育成」「制度」という“3つの人事の沼”に足を取られ、もがけばもがくほど沈んでいく悪循環に陥っているのです。

この記事では、数多くの中小企業様を支援してきた人事コンサルタントの視点から、この「3つの沼」の正体と、大企業の真似ではない、中小企業だからこそできる劇的な脱出法を具体的に解説します。
コストやリソースが限られていても、大丈夫。貴社だけの武器が、必ず見つかります。

沼①:【採用の沼】大手と同じ土俵で戦い、誰も来ないと嘆く

給与や福利厚生、知名度といった「条件」で大手と勝負しようとすれば、結果は火を見るより明らかです。
これは、言わば「町の定食屋が、高級フレンチに価格と知名度で勝負を挑む」ようなもの。
しかし、嘆く必要はありません。戦うべき「土俵」が違うだけなのです。

【沼からの脱出法】→「ファン」を作る採用に切り替える

町の定食屋には、「あの大将が作る生姜焼きが食べたい」と通う常連客がいます。
採用も同じです。会社の「ファン」を作れば良いのです。

  • 社長の言葉で、会社の「人間味」を発信する
    ブログやSNSで、会社の日常や仕事への想いを正直に綴ってみましょう。
    「新商品の開発で大失敗した話」「社員の誕生日をサプライズで祝った話」…。
    完璧でない、その人間味に共感した「貴社だから働きたい」という人材が必ず現れます。
  • 「選考」の前に「雑談」の場を設ける
    いきなり履歴書と睨めっこするのではなく、「まずは会社に遊びに来ませんか?」と職場見学やカジュアルな面談を実施します。
    これは、社長や社員とすぐに会える、小回りの利く中小企業だけの特権です。
    会社のリアルな雰囲気を肌で感じてもらうことで、入社後の「こんなはずじゃなかった」を劇的に減らせます。

沼②:【育成の沼】「見て育て」が通用せず、人が育つ前に辞めていく

「忙しくて教える時間がない」「やり方は見て盗め」「若手は何を考えているか分からない」
この状態を放置することは、せっかく採用した人材に「あなたに投資する気はありません」というメッセージを送り続けるのと同じです。
人が定着しないのは、当然の結果と言えるでしょう。

【沼からの脱出法】→お金をかけない「仕組み」で育てる

高額な研修は必要ありません。
必要なのは、社員が孤立しないための「仕組み」です。

  • 週に一度、15分の「1on1」を導入する
    上司と部下が1対1で話す時間を、強制的にスケジュールに組み込みます。目的は業務報告ではなく、「最近どう?」「何か困ってる?」と部下の話を聞くこと。
    この短い対話が、不満の早期発見と信頼関係の構築に絶大な効果を発揮します。
  • 「教える文化」を醸成する
    ベテラン社員の頭の中にあるノウハウを、簡単なマニュアルにしてもらったり、社内勉強会で若手に教えてもらったりする機会を作りましょう。
    「人に教える」という行為は、教える側の知識を整理し、モチベーションを高める最高の育成方法でもあるのです。

沼③:【制度の沼】「なあなあ」なルールが、不信感とトラブルを生む

「評価は社長の感覚」「給与はどんぶり勘定」「就業規則は10年前のまま」
こうした「なあなあ」な状態は、一見アットホームに見えるかもしれません。
しかし、社員の目には「この会社は、公平ではない」と映っています。
この不信感こそが、優秀な社員が静かに去っていく最大の原因であり、労務トラブルの火種です。

【沼からの脱出法】→「ルール」で会社と社員、両方を守る

会社のルールは、社員を縛るものではなく、会社と社員の双方を理不尽から守るための「鎧」です。

  • シンプルな評価制度から始める
    複雑な制度は不要です。
    「期初に目標を立て、期末に振り返る」というサイクルを回すだけで十分です。
    上司と部下が目標について話し合うことで、「会社が自分に何を期待しているか」が明確になり、社員の納得感とモチベーションは劇的に向上します。
  • 専門家を「参謀」にする
    就業規則の整備や助成金の活用など、分からないことは社労士などのプロに任せましょう。
    月数万円の顧問料は、将来起こりうる数百万円のトラブルを未然に防ぐための、最も賢い「保険」であり「投資」です。

まとめ:貴社だけの「武器」を、今こそ見つけよう

中小企業の人事が直面する課題は深刻です。
しかし、そこには必ず、大企業にはない「社長との距離の近さ」「意思決定の速さ」「組織の一体感」といった、かけがえのない武器が存在します。

大手企業の立派な制度を羨む必要はありません。
まずは、この記事で紹介した中から、一つでも「これなら自社でもできそうだ」と思えることを始めてみてください。
その小さな一歩が、悪循環の沼から脱出し、「人が集まり、育ち、辞めない会社」へと変わるための、大きな転換点となるはずです。

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