なぜ、あの人のチームはうまくいっているの?
「何度言っても部下が動いてくれない」
「指示待ちばかりで、自分から提案が出てこない」
リーダーという立場になると、こんな悩みが尽きませんよね。
最新のビジネス書を読んでも、「エンゲージメント」や「心理的安全性」といった難しい言葉ばかりで、結局どうすればいいのか分からない…なんてことはありませんか?
実は、時代が変わっても「人が動く理由」は変わりません。
今日は、歴史に名を残す4人の偉人の言葉をヒントに、今日からすぐに試せる「チーム作りのコツ」をわかりやすく紹介します。
1. 【山本五十六】まずは「安心感」を与えることから
(日本の海軍軍人)
偉人の言葉
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」
この言葉のポイント
前半の「やってみせ~」は有名ですが、実は本当に大切なのは後半部分です。
人は、「失敗しても怒られない」「自分のことを見てくれている」という安心感がないと、自分から新しいことには挑戦できません。
「なんでできないんだ!」と怒る前に、まずは「いつもありがとう」と伝えていますか?
ダメ出しよりも先に「やってくれたことへの感謝」を伝えるだけで、部下の動きは驚くほど変わります。
明日からできること
- 部下から報告が来たとき、いきなり修正点を指摘するのではなく、「報告ありがとう」と感謝から会話を始めてみましょう。
2. 【サン=テグジュペリ】「やり方」より「ワクワク」を語る
(『星の王子さま』の著者)
偉人の言葉
「もし船を作りたいなら、彼らを集めて木材を運ばせたり、命令したりしてはいけない。その代わりに、広大で無限な海のことを彼らに語って聞かせなさい。」
この言葉のポイント
人は「命令」された仕事はただの作業に感じますが、「夢」や「目的」を感じた仕事には全力で取り組みたくなります。
「木材を集めろ(=この資料を作っておいて)」と指示するだけになっていませんか?
「なぜなら、この船で海に出たらこんな素晴らしい景色が見れるから(=この資料があれば、お客様がこんなに喜んでくれるから)」という「理由」や「ワクワク」をセットで伝えることが大切です。
明日からできること
- 仕事を頼むとき、「どうやるか」を説明する前に、「なぜこの仕事が大切なのか」「誰の役に立つのか」をほんの一言、付け加えてみてください。
3. 【パットン将軍】思い切って「任せる」勇気を持つ
(アメリカ陸軍の将軍)
偉人の言葉
「人には『どのようにやるか』を指図してはならない。『何をやるか』だけを伝えれば、彼らは独自の工夫で君を驚かせてくれるだろう。」
この言葉のポイント
真面目なリーダーほど、自分のやり方を部下にもそのままやらせようとしてしまいがちです。
でも、事細かに指示されすぎると、人は「自分で考えなくていいや」と指示待ち人間になってしまいます。
ゴール(目的地)だけしっかり伝えて、そこへの行き方は本人に任せてみましょう。
「自分で考えてやった」という経験こそが、人を一番成長させます。
明日からできること
- 「進捗どう?」と管理する代わりに、「ゴールするために、今どんな工夫をしようと思ってる?」と質問してみましょう。
4. 【老子】最高のリーダーは「黒子」に徹する
(中国の思想家)
偉人の言葉
「最高のリーダーとは、人々がその存在に気づかないほどである。仕事が成し遂げられた時、人々は『自分たちがやったんだ!』と言う。」
この言葉のポイント
「俺についてこい!」とぐいぐい引っ張るだけがリーダーではありません。
本当に優れたリーダーは、メンバーが動きやすいように障害物を取り除き、成功したときは「みんなのおかげだ」と黒子に徹します。
部下が「上司にやらされた」ではなく「自分たちで成功させた!」と感じたとき、そのチームは最強の状態になります。
明日からできること
- プロジェクトがうまくいったときは、「私の指導のおかげ」ではなく、「〇〇さんが頑張ってくれたおかげ」と、メンバーの名前を出して褒め称えましょう。
まとめ:テクニックよりも「信じること」
偉人たちの言葉に共通しているのは、「相手を一人の人間として信じて任せる」という姿勢です。
難しい人事制度やツールを入れる前に、まずは毎日の「言葉がけ」を少し変えてみる。
それだけで、あなたのチームはきっと「自分から動くチーム」へと変わり始めます。
ぜひ、気に入った言葉を一つだけでも、明日の仕事に取り入れてみてくださいね。

