求人を出しても応募が来ない原因は?|中小企業が広告費を増やす前に見直したい7つのポイント

求人広告を掲載した。
ハローワークにも求人を出した。
求人サイトにも載せている。
それなのに、何週間経っても応募が来ない。
このような状態になると、
「もっと求人広告費をかけた方がよいのでは?」
「別の求人媒体へ変えた方がよいのでは?」
と考えやすくなります。
もちろん、掲載する場所や露出量が原因になっている場合もあります。
しかし、応募が来ない原因は求人媒体だけとは限りません。
たとえば、
そもそも求人を見てもらえていない。
求人は見られているが、応募する理由が伝わっていない。
給与や勤務条件を見て比較対象から外れている。
仕事内容が曖昧で働くイメージを持てない。
会社について調べても情報が少なく不安になる。
応募方法が分かりにくい。
といった問題も考えられます。
この状態で原因を確認せず広告費だけを増やすと、
「見られる回数は増えたけれど、応募は増えない」
となる可能性があります。
大切なのは、
「応募が来ない」
という一つの問題として考えないことです。
求職者が求人を見つけてから応募するまでの、どこで止まっているのかを確認します。
この記事では、求人を出しても応募が来ない中小企業向けに、広告費を増やしたり求人媒体を変更したりする前に確認したいポイントを、実際の見直し順に整理します。
まず「応募が来ない」を3つの段階に分ける
求人を改善する時に、いきなり文章を書き直す必要はありません。
最初に、
どの段階で求職者が止まっているのか。
を考えます。
大きく分けると3つです。
そもそも求人を見られていない
求人を掲載していても、求職者にほとんど表示されていない状態です。
この場合は、
掲載している媒体。
求人タイトル。
職種名。
勤務地。
検索される条件。
掲載数。
募集時期。
などを確認する必要があります。
利用している求人媒体で表示回数や閲覧数を確認できる場合は、まず数字を見てみましょう。
ほとんど表示されていないのであれば、求人本文を細かく直す前に、露出の問題を考える必要があります。
求人は見られているが応募されていない
閲覧されているのに応募がない場合は、
求人を見つけてもらうこと。
より、
「応募したいと思える内容になっているか」
を確認します。
仕事内容。
給与。
勤務時間。
休日。
職場環境。
会社の特徴。
教育体制。
どんな人に向いているか。
などが判断材料になります。
求人を見ても、
「自分が働くイメージが分からない」
「他の会社との違いが分からない」
「何となく不安」
となれば、そのまま他の求人へ移動されることがあります。
応募しようとしたものの途中で離脱している
求人内容には興味を持ったものの、応募まで完了していない状態です。
応募フォームが長い。
必要な入力項目が多い。
履歴書を最初から必須にしている。
応募後の流れが分からない。
問い合わせ先が分からない。
スマートフォンで入力しづらい。
といった理由が考えられます。
求人票だけを見るのではなく、
求人を見つける。
内容を確認する。
会社について調べる。
応募ボタンを押す。
応募を完了する。
という一連の流れを確認する必要があります。
求人を出しても応募が来ない7つの主な原因
応募が来ない場合、特に確認したいポイントは次の7つです。
1. 採用したい人物像が曖昧
最初に確認したいのは、
「誰に応募してほしいのか」
です。
よくあるのが、
若い人。
経験者。
やる気のある人。
コミュニケーション能力が高い人。
長く働いてくれる人。
という条件だけで求人を作っているケースです。
これだけでは、求人で何を伝えるべきか決まりません。
たとえば同じ営業職でも、
法人営業経験者を採用したいのか。
営業未経験でも接客経験がある人を採用したいのか。
地域で長く働きたい人を採用したいのか。
将来管理職を目指したい人を採用したいのか。
によって、強調する内容は変わります。
ターゲットが曖昧なまま求人を書くと、
誰にでも当てはまりそうで、
結果的に誰にも強く響かない求人になりやすくなります。
求人票を書く前に、
どんな経験を持つ人か。
どんな働き方を希望している人か。
自社のどんな特徴と相性がよさそうか。
入社後どのような役割を期待するか。
を整理しましょう。
2. 求人タイトルと仕事内容が曖昧
求職者が最初に見る情報の一つが職種名や求人タイトルです。
ここで仕事内容を想像できなければ、詳細まで読まれない可能性があります。
たとえば、
スタッフ募集。
営業スタッフ。
事務スタッフ。
店舗スタッフ。
だけでは、具体的な仕事が分かりません。
仕事内容についても、
営業業務全般。
店舗業務全般。
事務作業。
接客対応。
だけでは、働く姿を想像しにくくなります。
求人票には、
誰に対して。
何を。
どのように行う仕事なのか。
一日の中でどんな業務があるのか。
入社直後は何から始めるのか。
慣れた後は何を任されるのか。
まで書けると、求職者が自分に合う仕事か判断しやすくなります。
応募を増やすために求人を派手に見せるのではなく、
「実際の仕事が分かる状態」
を作ることが重要です。
関連記事:応募数だけでなく、自社に合う人から応募してもらうためには、仕事内容や向いている人、仕事の大変な面まで含めて求人票を整理することが重要です。
3. 給与・勤務条件の伝え方に問題がある
応募が少ない時は、仕事内容だけでなく条件面も確認します。
給与。
勤務時間。
休日。
勤務地。
残業。
各種手当。
試用期間。
などです。
ここで重要なのは、
「給与を上げれば必ず応募が増える」
ということではありません。
まず確認したいのは、
条件が正確に、分かりやすく書かれているか。
です。
たとえば、
給与に幅があるのに、何によって決まるか分からない。
手当があるのに詳細が書かれていない。
休日数は書いてあるが、実際の休み方が分からない。
残業の有無が分からない。
勤務時間のパターンが分からない。
という状態では、応募者が判断できません。
また、条件が周辺の同職種と大きく異なる場合は、求人文章だけで解決できないこともあります。
その場合は、
給与。
休日。
勤務時間。
仕事内容。
求める経験。
などの採用条件そのものを見直す必要があります。
求人票の表現だけで無理に魅力的に見せないことが大切です。
4. 会社や職場について判断できる情報が少ない
求職者は、求人票だけを見て応募を決めるとは限りません。
会社名を検索する。
ホームページを見る。
採用ページを見る。
地図や店舗情報を確認する。
SNSを見る。
といった行動をすることがあります。
その時に、
ホームページがない。
会社概要しか載っていない。
何をしている会社か分かりにくい。
働いている人が見えない。
職場の写真がない。
採用情報が古い。
という状態では、不安を解消できません。
特に中小企業の場合、求職者が会社名を初めて知るケースもあります。
有名企業のように、会社名だけで仕事内容や職場を想像してもらえるとは限りません。
そのため、
会社は何をしているのか。
どんな人が働いているのか。
どんな職場なのか。
入社後どのように仕事を覚えるのか。
会社が何を大切にしているのか。
を確認できる情報を用意します。
最初から大規模な採用サイトを作る必要はありません。
現在のホームページへ採用情報を追加する。
職場写真を掲載する。
社員紹介を載せる。
よくある質問をまとめる。
といった方法からでも改善できます。
5. 求人写真が「働く判断材料」になっていない
求人へ写真を掲載していても、
会社の建物だけ。
商品だけ。
ロゴだけ。
フリー素材の人物。
という場合があります。
これでは、求職者が知りたい職場の様子が分からないことがあります。
採用で見せたいのは、単にきれいな写真ではありません。
実際の職場。
働いている人。
仕事をしている様子。
使用する設備。
休憩スペース。
制服。
店舗や事務所の雰囲気。
などです。
もちろん、すべてを載せる必要はありません。
重要なのは、
「この会社で働く自分を想像するために必要な写真は何か」
という視点です。
写真や動画だけで応募が増えるとは限りませんが、文章だけでは伝わりにくい情報を補う役割があります。
6. 応募までのハードルが高い
求人内容を改善しても、応募方法が複雑だと離脱する可能性があります。
一度、自分自身でスマートフォンから応募してみましょう。
確認したいのは、
応募ボタンが見つけやすいか。
入力項目が多すぎないか。
応募時点で本当に必要な情報だけになっているか。
履歴書・職務経歴書を最初から必須にする必要があるか。
応募後に何が起こるか書かれているか。
面接までの流れが分かるか。
問い合わせ方法が分かるか。
です。
採用する側にとって必要な情報でも、
「応募する前に必要なのか」
「面接時でもよいのか」
は分けて考えます。
応募者に安心して次の行動へ進んでもらえる導線になっているか確認しましょう。
7. 求人の露出先が採用したい人と合っていない
求人票を改善しても、採用したい人に見られていなければ応募にはつながりません。
その場合は掲載先を確認します。
ただし、
応募がない。
だから別の求人媒体へ変更する。
という順番ではありません。
まず、
どんな人を採用したいのか。
現在どこへ掲載しているのか。
その求人がどの程度見られているのか。
を確認します。
そのうえで、露出そのものが不足しているのであれば、
他の求人媒体。
自社採用ページ。
無料で利用できる求人掲載経路。
社員紹介。
SNS。
学校や地域との接点。
など、自社に合った募集経路を検討します。
有料求人広告が適しているケースもあります。
重要なのは、
「有料か無料か」
ではなく、
採用したい人へ届く経路になっているか。
です。
広告費を増やす前に、この順番で確認する
求人を出しても応募が来ない時は、順番を決めて確認すると原因を整理しやすくなります。
STEP1:求人が見られているか確認する
利用している求人媒体で確認できる場合は、
表示回数。
閲覧数。
求人詳細ページへのアクセス。
などを確認します。
表示自体が少なければ、掲載方法や露出先を見直します。
十分に閲覧されているのであれば、次へ進みます。
STEP2:求人内容を確認する
次に、
求人タイトル。
仕事内容。
給与・待遇。
勤務時間。
休日。
職場情報。
写真。
教育体制。
などを確認します。
ポイントは、
会社が伝えたい内容。
ではなく、
求職者が応募判断に必要な内容。
になっているかです。
STEP3:会社を調べた時の情報を確認する
自分の会社名を検索してみます。
求職者の立場で、
会社ホームページ。
採用情報。
職場写真。
所在地。
事業内容。
会社の雰囲気。
などを確認します。
求人票を見た時には興味を持っても、会社について調べた時に不安が解消されなければ応募を見送られる可能性があります。
STEP4:実際に応募してみる
最後に、スマートフォンから応募完了まで進めます。
応募フォーム。
必要入力項目。
画面の見やすさ。
応募完了後の案内。
を確認します。
求人票だけを直して終わらず、
「求人を見つけてから応募が完了するまで」
を一つの導線として確認することが重要です。
求人票だけ直せばよい会社もある
応募が来ないからといって、最初から採用活動全体を外注する必要はありません。
たとえば、
募集職種は明確。
給与や勤務条件にも大きな問題はない。
会社ホームページもある。
応募方法も分かりやすい。
しかし求人票だけが何年も同じ内容になっている。
という場合は、まず求人票を修正するだけでもよいでしょう。
特に、
仕事内容が抽象的。
自社の特徴が書かれていない。
職場写真が古い。
教育方法が分からない。
向いている人が書かれていない。
という場合は、自社で改善できる余地があります。
求人をすべて作り直す前に、
現在の求人票のどこで応募を逃している可能性があるか。
を確認してみましょう。
関連ページ:現在の求人票のどこに改善余地があるか確認したい場合は、「求人票の無料ミニ診断」で掲載中の求人を簡易診断できます。
求人媒体を変える・広告費を増やす方がよいケース
求人広告そのものが悪いわけではありません。
次のような場合は、掲載経路や広告費を検討する意味があります。
求人の閲覧数そのものが少ない
求人内容以前に、採用したい人へほとんど届いていない場合です。
掲載先を増やす。
別の媒体を使う。
有料広告を利用する。
といった方法を検討します。
短期間で採用する必要がある
急な退職。
新店舗オープン。
事業拡大。
繁忙期。
など、一定期間に応募者を集めたい場合です。
自然な応募を待つだけでは間に合わない場合、有料媒体を利用する選択肢があります。
採用ターゲットと求人内容がすでに固まっている
誰を採用したいか。
何を伝えるか。
どんな条件か。
応募後にどう対応するか。
まで整理できているのであれば、露出を増やすことに費用を使いやすくなります。
つまり、
求人広告へお金を使う前に求人を完璧にしなければならない。
という話ではありません。
「今の課題が露出不足なのか、それ以外なのか」
を確認してから使うことが重要です。
関連記事:現在の課題が「求人を広く見てもらうこと」なのか、「採用の仕組み自体を見直すこと」なのかで、求人広告代理店と採用支援のどちらが合うかも変わります。
外部の採用支援を検討した方がよい状態
自社で改善できる会社もあれば、外部へ相談した方が進めやすい会社もあります。
何度求人を出しても応募が少ない
求人媒体を変更している。
広告費も使っている。
それでも同じ状態を繰り返している。
という場合です。
媒体ではなく、
採用ターゲット。
求人内容。
条件。
応募導線。
会社情報。
などに課題がないか確認する必要があります。
何が原因なのか社内で判断できない
「給与が低いからでは?」
「知名度がないからでは?」
「若い人がいないから仕方ない」
など、社内でさまざまな意見が出るものの、確認できていない状態です。
原因を決めつける前に、採用活動を一度分解して確認した方がよいでしょう。
採用担当者が兼任で改善まで手が回らない
求人を掲載する。
応募者へ連絡する。
面接する。
入社手続きをする。
といった最低限の業務だけで手いっぱいになり、
求人内容を振り返る時間がない。
という中小企業もあります。
この場合は知識不足ではなく、
改善する時間がないこと。
が課題になっています。
必要な範囲だけ外部へ依頼する方法があります。
求人票以外にも問題がありそう
応募がない。
応募は来るが面接につながらない。
採用しても定着しない。
という問題が重なっている場合です。
この状態では求人票だけでなく、
採用ターゲット。
応募後対応。
面接。
入社前説明。
入社後フォロー。
まで確認した方がよい場合があります。
関連記事:採用担当者が兼任で改善まで手が回らない場合は、採用業務のどこを社内に残し、どこを外部へ依頼するかも整理してみてください。
応募が来ない時のチェックリスト
求人広告を追加する前に、現在の状態を確認してみてください。
求人の露出
・求人がどの程度表示されているか確認した
・閲覧数を確認した
・採用したい人が利用しそうな経路へ掲載している
求人内容
・求人タイトルから仕事内容を想像できる
・仕事内容が具体的に書かれている
・入社後の仕事をイメージできる
・給与・待遇が分かりやすい
・休日や勤務時間が分かりやすい
・教育体制が書かれている
・向いている人が分かる
・会社独自の情報が入っている
写真・会社情報
・実際の職場写真がある
・働いている人の様子が分かる
・会社ホームページの情報が現在の状態と合っている
・事業内容が分かる
・採用情報を確認できる
応募導線
・スマートフォンから応募しやすい
・入力項目が必要以上に多くない
・応募後の流れが分かる
・問い合わせ先が分かる
・応募後に誰が対応するか決まっている
当てはまらない項目が多い場合は、
広告費を増やす。
求人媒体を変更する。
前に、改善できるところから修正してみましょう。
関連ページ:面接、応募者対応、入社後フォローなど、採用活動の別の段階にも課題がある場合は「採用・人事関連」の記事もご覧ください。
まとめ:応募が来ない原因を確認してから、求人広告にお金を使う
求人を出しても応募が来ないと、
求人媒体を変える。
掲載期間を延長する。
広告費を増やす。
と考えやすくなります。
それが必要な場合もあります。
ただし、応募が来ない原因は一つではありません。
そもそも求人が見られていない。
見られているが応募したいと思われていない。
会社について調べた時に不安が残っている。
応募方法が分かりにくい。
というように、求職者が止まっている場所によって改善方法は変わります。
まず、
求人が見られているか。
求人内容は判断材料になっているか。
会社について必要な情報があるか。
応募しやすい導線になっているか。
を順番に確認します。
求人票だけに問題があるのであれば、自社で直せる可能性があります。
露出が不足しているのであれば、媒体や広告を検討します。
採用ターゲットから応募導線、面接まで複数の課題があるのであれば、外部支援を利用する方法もあります。
大切なのは、
「応募が来ないから広告を増やす」
ではなく、
「どこで応募を逃しているのか確認してから、必要なところへ時間と費用を使う」
ことです。
今の求人票で「どこから直せばよいか分からない」方へ
ローカルブランディング株式会社では、現在掲載している求人票をもとに、「どこで応募を逃している可能性があるか」を確認する求人票の無料ミニ診断を行っています。
求人票のURLまたは現在の求人内容を送っていただければ、採用支援の視点から改善ポイントを簡易診断します。
「求人広告を増やす前に、今の求人票を一度見てほしい」
という場合は、まず無料ミニ診断からご利用いただけます。
一方、
求人票だけでなく採用ターゲットから見直したい。
採用担当者が兼任で改善する時間がない。
応募導線や面接まで含めて整えたい。
採用した人の定着まで見直したい。
という場合は、採用・定着支援「ヒトサポ」の支援内容をご確認ください。
求人票だけを直せばよい会社に、採用活動すべての外注が必要なわけではありません。
現在どこで採用が止まっているかを確認し、自社で改善できる部分と、外部の支援が必要な部分を分けて考えることが大切です。
